<第61回目>いまだに「誰にでも」笑顔を強制する社会

ADHD

みなさまお疲れ様です。

みなさまも一度くらい聞いたことがあるかもしれませんが、

「つらい時は無理にでも笑顔を作れば、脳が楽しいと勘違いして楽しくなってくる」

という謎理論があります。

これ嘘ですよね?嘘といって語弊があるならば、笑顔を作るだけで楽しくなれる人もいれば、そうでない人も相当数いると思うんですよ。

もちろん笑顔を作るだけで楽しくなれる人をディスっているわけではなくて、気質的にそんな人ばかりじゃないでしょうってことです。

また、真剣に仕事しているときにいつも無理な笑顔を強制するのってぼくはおかしいと思うんですが、どうなんでしょうね?日本てそういうの大好きですよね。

それにアスペルガーの方であれば、場に合わない無理な作り笑顔がいじめの原因になることだって十分あり得ると思うのですが・・・

 

ここは日本だから外国の文化を持ち上げるのはナンセンスだと重々承知していますが、あえて比較対象として紹介するならたとえばロシア。

ロシアでは歯を見せる作り笑顔は「馬の笑顔」といわれ、怪訝な顔をされることが非常に多いです。職場でも、まじめに仕事をしているのなら、真剣な顔をしているべきだという考え方の人が多いようです。

もちろんロシア人も知人や仲のいい人と話すときはニコニコしていますが、基本的に愛想笑いを嫌います。

プーチン大統領なんかはとても分かりやすいですが、彼は基本的に大口を開けてスマイルすることはほとんどありません。口を閉じたまま口角を上げる程度であることがほとんどです。

歴史的に共産主義時代の大粛清があったため、あまり動揺したり気の弱いところを見せると真っ先に狙われるため、知らない人に対する感情表現が薄くなっていったという説もありますが・・・

僕はロシア人の考え方や立ち居振る舞いが好きですけどね。システマをやっていた時にも何度か本国のマスターとお話させてもらいましたが、とても素朴で大げさな感情表現をしないので、日本人と相性いい気がします。仲が良くなればとても面白い人たちで、初対面の時とのギャップがすごくて笑ってしまいます。

 

対照的なのはアメリカ人ですね。

アメリカ人は笑顔をとても大切にする民族ですが、彼らを見ていると自分を楽しくするために無理しているというより、それがビジネスマナーとして古くから文化に根付いているという印象を受けます。狩猟と交渉の歴史が長いからかもしれません。

だから彼らは初対面で握手したときの笑顔も自然です。別に無理しているように思えないんですよ。もともとそれが当たり前の文化の中で育っているので、頭の中で何を考えてても反射的に笑顔を作るのが上手です。

 

笑顔が苦手な人って、笑顔が苦手になるような背景から育ってきた人なのですから、職場でそれを強制したところで自分を楽しませるなんてことは出来っこありません。

多分そういう方は、心から楽しいと思うことを抑圧されてきた何らかの過去があるんだと思います。自分は物事を楽しんではいけないんだと、強く心にくさびを打ち付けてるのかも知れません。

 

日本でも、誰にでも笑顔や元気を強制する風習がなくなればいいのにと思います。HSPの方のように、毎日生きているだけで、エネルギーを使い果たしてぼろぼろになる人にとっては、無理な笑顔を作るのは生命維持に必要なエネルギーまで奪われているような感覚になります。

 

僕も生きていくために、仕方なく愛想笑いを習得しましたが、一日そうしていると本当に疲れるんですよね。ちっとも楽しくなんかなりません。

笑顔を作れば楽しくなるなんて基本的に嘘です。楽しいことが最初から身の回りにたくさんあるか、もしくは楽しいことを見つけるのが上手な人が笑顔になりやすいだけです。

なんだか負のオーラが漂う愚痴みたいになってしまいましたが(笑)、僕は論理的じゃない心理テクニックは好きじゃありません。

この笑えば楽しくなる理論が本当なら、鬱病なんて簡単に治るでしょう。

むしろ自分が笑いたくない、世間に合わせたくないのに無理しているから鬱病になっているのではないかとすら思います。

 

何も楽しくなさそうに仕事しろと言っているのではなくて、真剣な顔して仕事していればいいじゃないのって思う今日この頃でした。今日はなんか雑記になってしまいました(;^ω^)

これからも応援よろしくお願いします(*´ω`*)


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