どこからがオーバートレーニング?

オーバートレーニングに苦しむ発達障害当事者の男性 トレーニング

みなさまお疲れ様です。

ずっと外出自粛中なので普段のトレーニングのほかに、勝手にひとりで腕立て伏せ500回とか、それでも時間が余るのでスクワット250回とかやってみました。そこで起きた体の異変とは・・・?

意外なものでした。

世間でいうトレーニングの常識がどの程度本当なのか、今まで全力で試したことがなかったので、多く話題に上がるオーバートレーニングについて自分の体で実験しました。

もちろん一流のアスリートのオーバートレーニングと、35歳普通のアスペのおっさんのへなちょこトレーニングでは、限界値がまったく違うので、素人目線でのお話をします。

すでにボディビルの大会に出てる方や、プロレスラーのような方はまったくあてはまらないと思いますので、悪しからず。

世間では、トレーニングのやりすぎによって起こる症状のことを

オーバートレーニング症候群

と呼んでいます。やりすぎの度合いによって、その後体に出る不調もレベルに差が出てきます。

①最初は記録が伸びない、重量が上がらず停滞、もしくは落ちてしまう

②疲れて体が動かしにくくなる(筋肉痛とは別物)

体がずっとだるく、頭がぼーっとするようになる。睡眠障害が起こる。食欲が減退する。この段階からトレーニングを継続するのが非常に困難になってくる

④鬱状態、無気力でトレーニングや競技そのものに興味を無くしてしまう。プロサッカーやラグビー選手など、有酸素運動の強度が非常に高い競技で起こりやすい。回復が追い付かないまま体を酷使しつづけるため、精神的限界を超えてしまい突然競技引退を表明する人もいます。

 

以前から「オーバートレーニングに気を付けろ」という人と「そんなもん、よほどのドМか追い込むのが上手い人でない限り起こりえない」という見方をする人で意見が分かれていました。

たしかに、もしオーバートレーニングが頻繁に起こりうる現象なら、伝説の柔道家である木村政彦氏のような鍛え方はありえないことになります。

詳細は省きますが、木村氏は普通の稽古以外に毎日ベンチプレス100㎏を1時間上げ続け、仕上げに腕立て伏せを1000回行い、大木に帯を巻き付け投げの引き付け動作を1000本行うなど、常識的に考えてあり得ないトレーニングをしていました。

さらに睡眠時間を3時間にしていたそうです。

なにがすごいって、これを2日以上連続で出来る精神と肉体の耐久力です(;´・ω・)

いくら才能に恵まれた関節や骨格をしていたとしても、さすがに筋肉組織が壊死して逆に弱体化してしまうだろうと思いますが、実際の強さはまさに鬼神のごとくで、

「木村の前に木村無く、木村の後に木村無し」

と謳われ、日本柔道界でも史上最強と言われていました。

もちろん、木村氏はあまりに極端な例ですが・・・

 

僕が言いたいのは「さすがにここまでは無理でも、実際のところオーバートレーニングなんて素人が心配するようなことじゃないのでは?」ということでした。

なので、少し前からかなりトレーニングボリュームを上げてみました。自粛中でジムには行けないので、あくまで自重でチャレンジしました。

・腕立て伏せ25回×20セット

・スクワット25回×10セット

・腹筋ローラー16回×20セット

この3つのうち、2つを普段のトレーニングに追加してみました。セット間のインターバルは最大でも3分以内に設定しました。

<参考>筋トレする意味が分からなくなったら?

さすがにスクワットを2日連続で行うのは筋肉痛が強すぎて無理だったので、ローテーションでやってみました。そこは根性ではどうにもなりませんでした(;´・ω・)💦笑

最初の数日はなんとかやり切れました。

トレーニング自体の時間も、回復に充てる時間もたっぷりあったので、とりあえずスクワットや腹筋ローラーから始めました。

ところが・・・

途中で時間が余って仕方なかったので、ついスクワット250回、腕立て伏せ500回を1日でやってしまった日がありました。

人間やってやれないことはないだろうと、気合でやり切れたまではよかったのですが・・・

そこから体に異常が出てきました。

普通はこんなに消耗しきったのだから、少し休憩して冷たいシャワーを浴びて横になれば、さぞかし爆睡できるだろうと思いますよね?

 

・・・まったく眠れないのです。(;´・ω・)

体は疲れきってギシギシなのに、体中がものすごい熱を持ってヒリヒリするのが気になって寝付けないのです。

トレーニングが終わって2時間以上も経ってから横になったし、頭は眠いのに体の様子がおかしいのが気になりすぎて困ってしまいました。

結局朝9時になってようやく眠れ、3時間で目を覚ましました。

強烈な筋肉痛が来るのはいいのですが、それ以上にだるさがヤバい。頭がボーっとするし、食欲もほとんど湧きません。

普段は起きてゆで卵を2つ作ってプロテインを飲みながら食べるのですが、そんな気力が出ないのです。

とりあえず食べやすいアイスクリームを一つ食べてゴロゴロするしかありませんでした。

食欲もわかず、体力気力があきらかに減退してしまったので、その日はトレーニングを休みました。

・・・なんと、その状態から完全に回復するのにさらに2日かかりました。

 

今考えるとこの症状って、最初に挙げた「オーバートレーニングの③の症状」と完全に一致しているんですね。

僕としても、こんだけやり切ったのだから次の日は死ぬほど飯食って超回復してやろう!と思っていたのですが、眠れなくてだるいわ気持ち悪いわで、とてもそんな気になれませんでした。

そこで初めて自信を持って体感しました。これがオーバートレーニングだと。

通常勧められているような、自重10~50回3セットとかそのくらいではまずなりませんが、やはり自分の器を超えたボリュームをこなそうとすれば体は耐えられないということですね。(白目)

プロレスラーや木村政彦氏のようにありえないトレーニングボリュームをこなすことができるのは、何年もかけてじっくり量を増やした人か、恵まれた関節と回復力を持つ人しか無理そうです。

 

でも今回の実験は非常にいい経験になりました。

ただ人づてに「やりすぎはよくない」と言われて中途半端なトレーニングで止めるよりは、いったん自分の器の限界を知ったうえでやりすぎないよう抑えるのでは、まったく意味合いが違うとおもうんです。

実感としては、「思ってたよりはやれるけど、思ったよりは無理はきかない」といったところでしょうか。

表現は矛盾しているようですが、その幅を正確に知ることは非常に重要だと思います。

きっちり限界まで追い込みつつも、やりすぎによる体力低下で無駄にならない最適なボリュームを、自身の体で体感できたのは良い経験でした。

元から優れたアスリートの完成されたトレーニング論より、ある意味で反面教師として参考になるかなと思っています(笑)

30歳を過ぎてからのトレーニングはあまり重量を追いかけすぎない方がいいです。

10代の時と比べ、関節や筋肉の適応スピードが明らかに遅くなるので、自分の体の本当のスペックを把握するのは非常に大切だと思います。

あくまでも僕の体の場合の話ですが、参考になりましたら幸いです。

 

これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。

応援よろしくお願いいたします!


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