みなさまお疲れ様です。
今日お話ししたいテーマは「プロとプロ意識」についてです。
よくスポーツ選手や芸能人、職人さんなどを指して、「あの人は本物のプロだ」とか「あの人はものすごいプロ意識で仕事をしている」という表現をよく耳にしますね。
現役時代のイチローさんはプロフェッショナルという言葉を正に体現していたアスリートと言えるでしょう。イチローさんはちょっと次元が違いすぎますが、仕事に打ち込んで優れた成果を挙げる人のことをプロと呼ぶイメージが一般的ですかね。
ただこのプロって言葉はよく聞きますが、そもそも何をもってプロというのか曖昧でもありますよね。
労働の対価としてお金をもらっている以上、そういう人はすべてプロだろという人もいます。
いやいや、雇用が守られていて成果連動でなくほぼ一定の給料で働いているのなら本物のプロとは言えないでしょ、という人もいます。
環境や会社にもよりますが、例えばアルバイトは確かにお金をもらって働いているけど、プロ意識を求めるのはやりすぎだろ、という方もいますよね。
今回はそういった曖昧な「プロ、もしくはプロ意識」という言葉について話したいと思います。
ちょこっとだけ話が逸れますが、発達障害当事者の方(特にADHD傾向の強い方)はなかなか仕事を覚えることが出来なかったりします。
メモの取り方が下手くそで、どこに何が書いてあるか分からなかったり、そもそもメモしたくても話の内容が上手く聴き取れなかったり、注意力散漫で一生懸命聞いてるはずが肝心なところを聞き漏らしたり。
そういうところを定型発達の方が何度も目撃すると、
「マジで仕事覚える気ないよなあいつ」
「ほんと人の話聞いてねーな」
「あいつ頭悪いんじゃね?(笑)」
「一応金貰ってるんだから時間内は最低限プロとして仕事しろよ」
とかとか、言われること多々あると思います。僕も大学の時まさにこんな感じで、アルバイト先でメチャクチャ怒られてました。
今振り返れば自分にも工夫が足らず相当悪い部分もあったんですが、能動的に悪いことをしている自覚はまったくなかったので、なぜかどこに行っても嫌われる自分に本当に嫌気がさしていました。
同じようなことで悩んでいる方からよく相談をいただくのですが、
「自分は人一倍頑張る意識でやっているのですが、どうしてもだめです。やはりプロ意識がかけてるのでしょうか?」
という方がいます。
そういうとき、僕はこう答えています。
「プロでなくてもいいから、プロ意識は持ちましょう。それができているなら精神面は十分です。」と。
僕の考えている「プロ」というのは、本当にそれ一本で食べている、圧倒的な成績を出して大金を稼いでいる人のことだと勝手に思っています。もちろん、全然違うという方もいて全く構いません。僕もこれに関しては自分が100%正しいとは思っていません。
ただ、分かりやすい目安として安定雇用ではなく、成果や実力で給料が大きく変動する職業で活躍する人のことはプロと呼んで差し支えないのかなと思います。
そういう意味では、スポーツ選手や棋士だけでなく、Youtuberのヒカキンさんやはじめ社長さんも十二分にプロと呼べるでしょう。外資系の証券マンとか経営コンサルタントもそうかもしれません。成績が悪いと普通にクビになりますから。
では、それ以外の一般的ないわゆるサラリーマンも、彼ら本物のプロのように明日1日の保証もない中、自分の力で未来を切り開くような圧倒的な熱量で毎日仕事に臨まないといけないのか?
僕は無理だと思います。
これはネガティブな意味ではなく、一般的な人にはそういった生活がリアルではないということです。
リアルではないものをいくら想像して頑張ろうとしても、そりゃどこかで無理が生じるでしょう。さらに、それだけ頑張っても毎月20万円とかしか貰えなかったら、「プロ」としての立ち振る舞いを続けるのは厳しいと思います。その仕事が死ぬほど好きでお金を度外視できる人なら別かも知れませんが…
まぁお金度外視という時点でそれもまた「プロ」としてどうかという話にもなってきますしね。
僕が言いたいのは、そこまでのプロフェッショナルになり切る必要はなくてもいいから、
せめて勤務時間内、決められた当たり前のことを当たり前にしっかりこなすという気持ちを持つということです。
えっ話のレベルひくっ
って思った人いると思いますが(笑)
これ、ちゃんと毎日やり切れてる自信ありますか?
自分の都合で仕事を端折ったり、勝手に見切りをつけて終わらせている仕事は一つもないでしょうか?
接客業であれば、別に一人で売り上げをメチャクチャ上げたりしなくてもいいですが、お客様にちゃんとコンスタントな笑顔を見せることができているでしょうか?
眠かったりお腹が空いていても、体調が悪くてもプライベートで嫌なことがあっても、毎日時間内だけはしっかり仕事をこなしたとはっきり言える人は少ないのではないでしょうか?
難しく考える必要はなく、仕事中は自分が少しの労力を持って踏み出せばやれることを、自分のさじ加減で楽したり省略したりせず頑張ってみればいいんです。
プロじゃないから年収何千万円も稼ぐほどの実績を出す必要や責任はなくても、プロ意識だけは持って一生懸命働くようにしましょう、というのが当事者の方に対してのアドバイスになります。
先ほどのご質問の方のように、「プロ意識が足らないのか?」という質問は、答えはノーだと思います。
あなたは僕の定義しているところのプロじゃありませんから、これ以上プロだったらどうだろうかという想像は必要ないと考えます。
また、自分の中に悪いところがあるのでは、改善すべき点があるのでは?と内省している時点で、プロ意識はある程度芽生えています。そこも僕個人は問題ないと思います。
足りないのは「工夫」であり、意識や根性、精神論ではありません。
では、そこまで整理すればやることは見えてくるのではないでしょうか?
工夫がたりないのであれば、何が上手くいってないのかすべて紙に書きだし、その解決策を思いつくだけすべて書き留めましょう。
それを少しづつ実践していけば、嫌でも改善されていきますよ。自己啓発本なんかなくてもね。
これを意識の問題とか、マインドがどうのとかややこしい話にするから訳わからなくなるんです。
今日はこの辺で。障害の発現の仕方は人によって様々ですが、自分なりに整理すれば意外とシンプルな話になってきます。結局、自分で頭を使いましょうという話に落ち着きます。
これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。
応援よろしくお願いいたします!
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