今日もよく読んでない人から批判されそうなタイトルですが、ADHDの人にとっては非常に重要な話です。必ず役に立つので、参考にしてみてください。
この記事を読むことによって
- 今抱えているタスクを簡単に整理でき、
- その整理されたタスクを今までとは段違いのスピードで処理し、
- 常に締め切りに追われる精神的重圧から解放されるでしょう。
ToDoリストがADHD人には不向きな理由
ADHD傾向の強い方なら経験があると思いますが、よく「今日やることをメモした付箋をPCの横に貼っておきましょう!」というライフハックを見かけます。
でも、あまり役に立ちませんよね?(笑)
人によってはやらなければならないことを細分化しすぎて、ディスプレー周りの付箋がライオンのタテガミのようになってしまったり、量が多すぎてどれから手を付けていいか途方にくれてしまったりします。
こういった現象が起きる理由は、いくつかあります。
ToDoリストは優先順位を正しくつけられる人が使って、初めて効果を発揮する
タスクの優先順位が分からないまま付箋を貼りまくってしまったら、ぱっと見でどれから手を付けていいのか分からなくなってしまいます。
結局たまった付箋を整理したり、ノートにもう一度優先順位をつける為のメモを書いたりと、実際の作業が一向に進みません。
集中力が分散しやすくなり、結局どれも中途半端になる
ADHDの方はよく、「自分も周囲の人と同じようにマルチタスクをしっかりこなさなければならない」と考えています。
これは大きな誤解です。
このような思い込みで無理にマルチタスクをしようとすると、全部中途半端になります。
何に着手して、それぞれどこまで進捗したか、担当した自分すらチンプンカンプンになります。
実は世の中のいわゆる「普通の人」は、マルチタスクができるというわけではないんです。
実際は上手に優先順位を立てて、重要度の高いものから順番に処理しているだけです。
中には本当に同時通訳のように並列で全く別のことを行える人もいるのかもしれません。
でも、そんな人はごく少数です。
ToDoリストの作り方自体に訓練や慣れがいる
また、優先順位を分かりやすくしようとToDoリストの数を無理やり減らす方がいます。これもよくあるパターンですね。
しかし、そもそもToDoリストのリストアップのやり方が下手くそだと、付箋が減っては増えてで永遠になくならない現象が起きます。
たとえばあなたが営業マンで、取引先の○○さんにアポを取る予定があるとします。
付箋に○○さんに連絡 と書いたとします。
連絡して、その○○さんから新たに課題をもらったり何か依頼されたら、課題を忘れないためにまた付箋追加。
そして「その課題を終わらせたらいつまでに報告」という付箋をまた追加・・・
などとやっていたら、他の優先順位の高かったはずの(実際には重要度は変わっていない)仕事がどんどん存在感を失ってしまいます。
結局気づいたら電話をかけるというタスクだけが終わって、他はすべて未了ということが本当に起こりえます。
ToDoリストのデメリットは「使い方の下手な人がやると、余計にやることが増えているように見える」ことです。
じゃあどうしたらいい?→「今からやらないこと」を先に決める
今から一番急いでやった方がいいタスクというのは、だれでも簡単に判断できます。
しかし、要領が良い人とADHDの人の差は、そこから「何をやらないか」をどれだけ明確に意識しているかで浮き彫りになります。
ADHDの人は、関係のないどうでもいいことまでいくつも手を出すから結局全部終わらないのです。
では、日常生活や仕事場で「何をやらないか」の具体的な例を挙げます。
目の前のタスクが終わるまでは携帯を見ない、触らない
プライベート携帯はすべての通知音とバイブレーションをオフにしたほうがいいです。緊急の電話が鳴る可能性があるなら、せめてラインやメールの通知はオフにしましょう。
音や振動が起きるたびに「なんだろう?」と画面を見る時間は超無駄です。
特にADHD傾向が強い方は、そういった小さなことがきっかけで思考が完全に途切れてしまいがちです。
全然関係のないことをネットサーフィンしだしたり、気づいたら1時間くらいタスクを放置しているということが起こりえます。
電話に関しては個人携帯を使う職場以外、着信音すらオフでいいです。かかってくるとしてもただの営業電話のことも多いし、友達からであれば仕事をすべて片付けてから返事すれば良いでしょう。
不必要に飲食物を買いに出かけたりしない
オフィスワークやリモートワークの方は、自分で飲み物を買いに出かけられるタイミングがありますよね。
しかし、その一息付ける時間というのは、ADHDにとっては一番まずいんです。
一息ついた瞬間にせっかくかかったエンジンが切れてしまい、また元の課題に意識を戻すのが非常に難しくなります。
どうでもいい仕事は今やらない
例えばあなたが営業マンなら、経費精算を依頼されることがありますよね。いくらかかったか領収書を渡して帳簿に記入するようなやつですね。
言葉は悪いですが、こんな仕事は息抜きついでにコーヒー飲みながらやればいいレベルのことです。その日のうちに終わらせればいいのだから一度完全に意識から排除します。
どうでもいい仕事は、たとえ偉い人からやってくれと言われても、他に重要な仕事を抱えているのなら今すぐやる必要はありません。(今すぐ!!と言われた場合は別ですが(;´・ω・))
僕も銀行員時代、毎週のように上司や先輩と5人くらいで飲みに行っていました。
飲み代を上司が一人で払って、それを後から傾斜(※)をつけたうえで先輩から徴収して上司に返すという超クソ無駄作業がありました。
※傾斜をつけるとは、たとえば飲み代が5人合計で2万円なら(次長6000円、課長5000円、先輩4000円、新人2人で5000円など)のように、飲み代に序列をつけて計算することです。
これを考えて、課長あたりにこれでいいか許可をもらい、先輩方から徴収し、上司に返すわけです。当然外回りで誰かしらいないので、徴収作業がなかなか終わりません。
こういう無駄な作業を、「あぁ、いつかやらなきゃ・・・」と思いながら仕事していると、具合が悪くなってしまいます。
それならいっそ「こんなもん夕方先輩が全員外回りから帰ってきてから適当に傾斜つけて回収すればいいや」と考えて、完全に頭から排除すればいいのです。
やらないことを決めることで、むしろ先延ばしを防ぐ
「やらないことを決めてしまえ」と言うと、やらないと決めたことの中に「いつかはやらなければいけないこと」があったらどうするの?という疑問が湧くかと思います。
これは僕の経験上、本当に一つの課題に集中して全力投球というスタイルを続けていくと、緊急性の低いどうでもいい仕事も自然と最後には片付けられるようになります。
なぜなら、そのどうでもいい仕事に着手するころには、すでに重要でストレスのかかる仕事を一通りキリのいいところまで終えていて精神的に余裕のある状態だからです。
もしどうしてもやり忘れが不安なら?
それでもやり忘れが怖ければ「やらないことカード」を作り、それを中身が見えない箱に入れて、数時間に一回だけ中身を開けて確認すればいいでしょう。
例えば6時間に一回とか、時間を決めて見るようにすれば、経費精算などの「些細だけどいつかはやらなければならない業務」も忘れずに済むでしょう。
まとめ:ADHD人の強さは「やること」ではなく「やらないこと」を決めた時に初めて発揮できる
目の前のタスクと関係のない心配事は、仕事を進めるうえで足かせにしかなりません。
それなら些細なことははじめから「やらない!」と決めて、一時的に堂々と放置して一つのことに集中しましょう。
日常生活でも、炊事洗濯や掃除をどれから手をつけるか迷っている間に、ぼーっとしてなんとなくスマホでラインやYouTube見てしまうこと、よくあると思います。
そういう時は、「よし、今から携帯見ない、掃除もしない。飯作らない。とりあえず洗濯だけ!!」と決めれば、簡単にまず一つ目のタスクを終わらせられます。
洗濯機を回している間に、「よし、まだ携帯は見ない。掃除もしない。とりあえず米炊こう!」という風に動けば、結果的にマルチタスクが出来ていますよね?ね?(迫真)
これを最初から炊事洗濯掃除一気に全部やってやろう!とするから全部ぐちゃぐちゃになるんです。
この考え方は一生使えるとても大事なことなので、ぜひ試してみてください。
これからも皆さんにとって有益な情報をどんどん提供していきます。
応援よろしくお願いいたします!
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